『寸胴鍋の秘密』
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王子のTOBについて
2006年08月01日 (火) 23:44 * 編集
王子製紙の連結売上高は、1兆2138億円。一方、北越製紙は1536億円。
10倍近くの規模の会社が、買収を仕掛けた形だ。


国内製紙業界最大手の王子製紙は1日、経営統合を提案し拒否されている中堅の北越製紙に対し、株式公開買い付け(TOB)を2日から実施すると発表した。発行済み株式の50%超を取得した上で、完全子会社化を目指す。業界トップ企業が同じ業界の企業の買収を強引に仕掛けるのは極めて異例。
王子は当初、北越が三菱商事を引受先とする第三者割当増資を撤回することをTOB実施の条件にしていた。しかし、北越が増資を撤回しないとの姿勢を崩さないため、「速やかに北越の株主に直接判断していただく」として敵対的なTOBの実施を決断した。
王子の篠田和久社長は1日、都内で記者会見し北越製紙に対し敵対的なTOBに踏み切る理由について「現時点では友好的な段階が過ぎた」との見解を明らかにした上で「成功を確信する」とTOB成立に自信を示した。(共同通信)

ここに至る前、王子製紙側は、ファイナンシャルアドバイザーの野村證券と長らくその戦略を練っていたに違いない。対して、北越製紙は、経営統合を申し入れられてから、急遽、買収防衛策を導入するなど、ほとんど想定していなかったようだ。
野村證券は、北越製紙の幹事会社だという。野村の幹部は、「最近は案件ごとに証券会社を替える企業も多く、主幹事の重要性は薄れている」といっているが、北越にとっては、裏切られた気持ちであろう。

ところで、本日の発表に対して、早速、北越製紙は、以下の当座の意見表明を出した。


本日、王子製紙株式会社(以下「王子製紙」といいます)は、「公開買付けに関するお知らせ」を公表し、当社株式の公開買付けを実施することを同社取締役会において決議した旨公表いたしました(以下「本公開買付け」といいます)が、本公開買付けは当社取締役会の賛同のないまま開始されたものです。 本公開買付けに関する当社の対応につきましては、王子製紙の公開買付届出書の内容を分析・検討した上で、別途早急に公表させて頂く所存です。

という極めて簡単なもの。
もう少しすると、最終的な意見表明を出すはずであるが、反対を表明するのは明らかだろう。
その理由としては、巷間伝わってくるのは「自主自立の路線が崩れる」といった定性的なものだ。
一方、王子の出した経営統合案は、どこまでの蓋然性があるかどうかは別にして定量的なアプローチであり、現時点では、どちらの説得力が強いかは明らかだ。
最終意見表明でどのような理由を掲げてくるのか注目である。
そして、この反対理由を株主はどのように判断するのだろうか。

ところで、王子の買い取り価格は800円。北越の6月の平均株価に34%のプレミアムをつけたものだという。
本日の北越製紙の株価は、終値で784円。結構、値が上がっている。
現時点での株価に対しては、プレミアムの色合いは薄くなっている。北越の株価が800円や次に王子が用意している860円を超えることがあれば、TOBは難しいだろう。
株主はどのような判断をするのだろうか。

さて、今回の王子製紙のTOBが成功すると、今後、日本の企業間におけるTOBも急激に増加するように思う。
しかし、日本の会社がいくらグローバル化しようが、そのベースに仲間同士の気持ちで仕事をする文化がある以上、いくら買収理由の数字が正しかろうとも、働く社員の気持ちまで買収はできないと思う。
買収される企業に働く社員が、自身の経営者に見切りをつけているのなら別だが、企業規模の大きい会社にいとも簡単にTOBを掛けられて買収されていくようだと問題である。

寸胴鍋は、北越製紙とは何の関係もないが、北越製紙の株主の方には、プレミアムがついているかといって、簡単にその株を手放すことは避けて欲しいと思う。
ぜひ、北越製紙側の言い分を十分聞いてから判断して欲しい。

ところで、今回、ホワイトナイトは登場しないのか。少なくも三菱商事にその気はないようだが。



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