『寸胴鍋の秘密』
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健保事務長の犯罪と愛
2006年01月28日 (土) 18:28 * 編集
この事件の第一報は、昨年の7月、次のようなものだった。

名古屋地検特捜部は7日、健康保険組合の普通預金口座から現金約2000万円を引き出して着服したとして、業務上横領の疑いで、敷島製パン(名古屋市)の健康保険組合の元事務長松林正明容疑者(55)=愛知県豊橋市=を逮捕した。
同社によると、松林容疑者は組合の口座を1人で管理していたという。同地検特捜部はほかにも多額の現金を着服した疑いがあるとみており、使途や動機について同容疑者を追及する方針。
調べでは、松林容疑者は1月11日から31日までの間、自分が使う目的で、名古屋市内の銀行の窓口などで10回にわたり、組合名義の口座から現金約2000万円を払い戻した疑い。(共同 05/7/7)

捜査の進展により、事務長が90年から15年間にわたり、健康保険組合の保険料、約18億9700万円を横領していたが発覚する。横領した金の大半は貴金属や車の購入費、女性との交際費のほか、海外でのギャンブルに費やしたのだった。
しかし、その女性との交際が尋常ではなかった。
彼は、17人の愛人と次々と交際し、横領した金で生活費やプレゼントしたり、飲食店の運営費として与えていた。中には2億円以上与えた女性もおり、子供ができた女性もいた。スポーツ紙などには、絶倫男といった見出しが躍った。

下世話な計算をしてみる。
15年間で約18億9700万円を横領したというから、年平均、1億3千万円ほどの金を自由にできた。月に均すと、1千万円強。一日に換算すると、35万円。
一人で使うのは容易ではない。やはり、異性に貢ぐことにならざるをえない金額だ。
彼も同等の判断をしたようだが、それにしても、15年間で愛人17人というのは驚くべき数ではないか。
横領した金があればこそのお話だろうが、あったとしても、なおも凄い。
金があったにしても、寸胴鍋には、いろいろな理由で(?)無理だ。

さて、この事件の第3回公判が1月26日、名古屋地裁で行われた。
この裁判に、1人の愛人が証言に立った。

裁判所における、彼らのやり取りである。

愛人 「松林被告は優しい人。こんなに多額の横領をしているとは全く知らず、気づいていれば止められたと思う。何年かかっても罪を償ってもらい、私のもとに帰ってきてくれるのを待ちたい」

松林被告「今度は自分が彼女を大切にして恩返しがしたい。結婚して、残りの人生を歩いていきたい」

女は号泣して訴え、男は涙ながらにこたえたという。

彼女は、豊橋市内でスナックを営む50歳代の女性とのこと。
二人は、被告が保険料の横領に手を染める前の1982年から付き合いが始まり、夫婦同然の生活を送り、2人の間に成人した娘もいるという。さらに、面会や差し入れを現在も続けているという。
そんな二人が、裁判所の場を借りて婚約したようなものだ。

ところで、この容疑者は、犯行の動機について、上司から「裏金を作ってくれ」という指示があったと発言し、裁判長から次のようなお説教を食らった。
「どこまで反省しているのか。自分をすべて変えないと再出発できませんよ」

諌めているようで、なんか、婚約した二人を後押しするような響きがあるような、ないような…。



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スキンヘッド男のマネジメント
2006年01月28日 (土) 12:58 * 編集
一夫多妻主義の57歳の男が逮捕された。
催眠術と脅迫によって、その集団生活をマネジメントしていたようだ。


東京都東大和市の民家で奇妙な集団生活をしていた“一夫多妻”の自称占い師渋谷博仁容疑者(57)が26日未明、脅迫容疑で、警視庁捜査1課と東大和署に逮捕された。
調べによると、昨年10月20日午後4時15分から約2時間、自宅で、都内の専門学校生の女性(20)に同居を迫り「ここを出て行くと肉を割かれ、ミンチになる」「人に話すと殺される」などと脅迫した疑い。
また「私は自衛隊の元幹部。周りにはスパイがいるが、ここにいれば助かる」と集団生活入りを強要した。しかし、集団生活が始まる前に結婚していた前妻(59)は「自衛隊にいたことはない」と証言している。
同課は容疑者宅の家宅捜索で、催眠術に関する書籍数冊を押収。女性たちがマインドコントロールされていた可能性もある。同容疑者は「夢の中に出てきた話をしただけ」と容疑を否認。
一方、同容疑者は「10人の女性と生活していた」と供述していたが、捜索で新たに1人の女性の存在が判明し、同居の女性は計11人となった。東大和署には被害の相談が複数寄せられており、同署は余罪を追及する。(スポニチ 1/27)

彼の催眠術のテキストブックが明らかになった。
95年刊の「催眠術師になりたい」という本だ。著者は、ダーク・ヒロカズというマジシャン。
本の構成は、次のようになっている。

第1章 催眠ゲームで遊ぼう―初級編
第2章 催眠術を使ってみよう―上級編
第3章 「自分改造&他人改造」計画―実践編
第4章 暮らしに役立つ催眠術―実践編

逮捕前、渋谷博仁容疑者は「夢の中で、ある呪文を唱えると女性にもてるようになると知った。自宅で占いを始めると女性客が集まるようになり、現在は一夫多妻制のような共同生活をしている」と語っていた。
夢の中で、ある呪文を唱えると女性にもてるようになると知ったとは、すなわち、こうした催眠術の本を読んだことを指すのだろう。
彼は、00年ごろから占い師を名乗り、助手を募集する形で、自宅などで多数の女性と面談し、モテる呪文を唱え、女性を集団生活に加えていったという。
つまり、第3章の「自分改造&他人改造」計画を実践し、集団のマネジメントを始めたわけだ。

渋谷容疑者がどのように女性にアプローチをしていたのかも披露され始めた。

毎日新聞によると、


女性がレジ番をしていた酒店に、スキンヘッドの男が訪れたのは昨年9月。女性は初めて見る客だった。男は商品をレジの台に置くと、女性の目に視線を合わせ「僕は君が幸せになる方法を知っているよ。知りたい?」と話しかけてきた。女性は新興宗教の勧誘だと思い、「知りたくありません」と断った。すると「ああ、そう。もったいないなあ」と、にやにやしだしたという。
さらに男はレジ台に手をつき、半身を乗り出して「年はいくつ」と問いかけてきた。客なので仕方なく年齢を答えると、「けっこう、いってるねえ」。作り笑いで応じると、「きれいだねえ。きれいだねえ」と繰り返した。そのまま5分近くもレジを離れず、猫なで声を続けていたという。

相手の目をじっと見る。
そして、褒め称える。
ウム。これは、マネジメントの上で、人を説得するときの基本である。

ところで、説得させられるという現象も、見方を変えれば、催眠効果に近いともいえる。
会社組織において環境認識の共有化やトップ方針の徹底など、マネジメントをする上で必須の行為も、ある意味、催眠に近いものがあるのだろう。
社員への催眠効果が強く表れると、集団は疑うことをしなくなり、一枚岩となり、強くなる。しかし、こうした組織に誤った方針が指示されると法を犯すこともある。これがライブドアの事例である。
コンプライアンス経営などというが、こうした組織の場合、トップのコンプライアンスそのものが全てを決めてしまう。社員にとってトップの指示は絶対であり、それが暴走していることなど疑いもしないから。

しかし、日本の会社においては、こうした事例は珍しいのではないか。
多くの場合、社員のほとんどは催眠が効いているようなふりをしているのではないか。
トップに将来に対する自信がなく、その上、催眠術が下手なこともある。
社員は社員で、こんな会社、いつか辞めたいと思いつつも、自分の生活を維持しなくてはならないというジレンマを持ちつつ会社生活を送っている。また、催眠効果が見られない者は、爪弾きにされ、組織から駆逐されてしまうことを知っている。
そんなことから、多くの社員は催眠術が効いたようなふりをしている。
ライブドアの社員の一部にも、幸いにも(?)こうした社員がいて、今回の逮捕劇に繋がる情報のリークとなった。

今回、集団生活をしていた女性たちは、完璧に催眠状態にあり、渋谷容疑者のマインドコントロール下にあったようだ。
しかし、餌食となった女性が催眠術が掛かる前に逃げてしまい、事件が露呈した。

ところで、同居女性が同容疑者の供述よりも1人多い11人いることが判明したという。
この渋谷容疑者、人を説得するマネジメント力は長けていたようだが、自分が一緒に生活している人数を誤るなど、マネジメントの初歩はできていなかったようだ。



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