『寸胴鍋の秘密』
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ニセ医者の効用
2005年12月06日 (火) 21:58 * 編集
体や心が病んだとき、やっぱり頼りになるのは医者だ。しかし、一口に医者といってもいろいろだ。
良い医者にあたれば、話を聞いてくれるだけで、精神的に救われ、病を吹っ飛ばしてくれるような気にさせてくれる。
しかし、口が重く、ろくに説明もしない医者だった日には、良くなる病気も良くならない。貰った薬の効用さえ疑ってしまう。
では、ニセ医者の場合はどうだったのか。


医師免許がないのに病院などに勤務し、医療行為をしたとして、警視庁生活環境課は6日、医師法違反の疑いで東京都目黒区南、自称医師山城英樹容疑者(33)を逮捕した。8年前から約20カ所の医療機関で働いていた疑いがあるとみて調べている。
山城容疑者は「医師免許がないのに医者をやっていた」と容疑を認めている。現在は都内の3つの民間病院に勤務し、約2000万円の年収があったとみられる。
調べなどによると、山城容疑者は9月中旬、東京都江戸川区南篠崎町の外科医院で、医師の資格を持っていないのに女性患者(49)に診断や投薬などをした疑い。
山城容疑者は1997年、都立広尾病院に勤務し、無資格の医療行為を始めたとみられる。医療機関に就職する際、偽造した医師免許のコピーを提出していた。定時制高校中退で、医学部で学んだことはないという。(共同)

毎日新聞などによると、彼の勤務先は以下の4つ。
「瑞江脳神経外科医院」(江戸川区)の非常勤医師
「東芝府中工場」(府中市)診療室の外科医
「稲城台病院」(稲城市)の内科医
「佐々総合病院」(西東京市)の当直医。
結構ハードな勤務だったのではないか。

山城容疑者は、縫合などの処置はしていたものの、手術の執刀経験はなかったようだ。しかし、医療上のトラブルはなかったという。
この男、定時制高校中退で、医学部で学んだことはない。
では、どこで学んだのか。
産経新聞によると、山城容疑者は97年5月から約1年間、医師に付いて医療行為を学ぶ「見学生」として都立広尾病院(渋谷区)に通っていたというから、この間、見よう見まねで学んだと思われる。
いわゆるOJT かね。

ところで、勤務先の反響は、次の通りである。
東芝広報室「不審な点はなかった。資格のない人だったとは」
佐々総合病院「医療専門の派遣会社を通じて採用したのでチェックできなかった。患者からのクレームはなかった」、「問題もなく、処置は丁寧だったと聞いている。今後の対応を検討したい」。
ある患者「話をよく聞いてくれる優しい先生」

山城先生の評価を総合すると、「話をよく聞いてくれるし、処置は丁寧。クレームなんてない優しい先生」 
実に良い医者ではないか。
ニセ医者でも、良いニセ医者ならば、精神的に救われ、病を吹っ飛ばしてくれるような気にさせてくれるようだ。実効は別にしても。



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姉歯2号の登場はあるのか
2005年12月06日 (火) 21:05 * 編集
今回の耐震強度偽造に関しては、何本かの記事を書いた。
そして、多くのトラックバックはもちろん、コメントもいくつか頂いた。弱小ブログ運営者にとって、誠にありがたいことです。
その中に、「コーキチ」さんからのコメントがあった。


■姉歯建築士もいい年なんですけどね。

私のブログに立ち寄っていただきありがとうございました。
建築・不動産業界は、金融に準じて社会的な地位がもっと高くなければいけないのに、まだまだ浄化されなければと再認識しています。これからもニュースに正面から取り組んでください。(コーキチ)

「これからもニュースに正面から取り組んでください」とのコメントには赤面するしかないが、コーキチさんのブログ「仕事終わった?」を拝見すると、自身は、不動産業界に関わっている方のようだ。
そのような方が、業方の体質についてまだまだ浄化されなければならないという認識を示されている。

さて、今日も本件に関連したニュースが発信されている。


耐震強度偽装問題で、国土交通省は6日、姉歯建築設計事務所による偽装を新たに2件確認し、13都府県の計57件になったと発表した。
姉歯事務所の関与が判明した208件のうち偽装が57件、偽装なしが97件、調査中31件、不明等23件となった。新たに確認されたのは兵庫県三田市のプラザホテル三田と福岡県苅田町の工事中のホテル。 (nikkei net)

調査中や不明となっている件数を除外すると、偽装率は、37.0%。まあ、もの凄い数字だ。
調査中の31件の中から、同率で偽装が発生したとすると、偽装件数はさらに11件増加することになり、最終的には、68件になる。

これは、姉歯設計事務所のみが絡んだ偽装の数だ。
姉歯氏は、ヒューザーや木村建設などから強い圧力をかけられたため偽装したと言う。
しかし、ヒューザーは姉歯に騙されたと言う。
しかし、木村建設は、法を犯してまでの経済設計は姉歯に指示していないと言う。
しかし、イーホームズは為すべき範囲の調査はちゃんとしてきたと言う。

今回の事件は、このようなヒューザー、木村建設、イーホームズ、そして姉歯設計事務所という特別な4者だからこそ可能であったのだろうか。
この構図は、この組み合わせだけに限られたものだったのだろうか。他の開発会社や建設会社が他の設計事務所に耐震データを偽装させたということはなかったのだろうか。

気になるのは、冒頭のコーキチさんのコメントである。
「建築・不動産業界は、まだまだ浄化されなければと再認識しています。」
寸胴鍋は、今回のような構図が、他の開発会社と建設会社、そして設計会社でもあるような気がしてならない。

そもそも、今回の発端の発端は、ヒューザーの「広いけど安い」という事業コンセプトにある。
これ自身は、けして間違ったものではないし、住宅業界における経済原則の中で、勝利するための重要なキーの一つである。
しかし、これをヒューザー自身が見誤ってしまったと11月27日の当ブログで書いた。

大手開発会社が群居するマンション業界にあって、建築企画会社が成長していくためには差別化が絶対に欠かせない。そのためには、事業コンセプトをしっかり打ち立てていく必要がある。
高級化という方向もあるが、これは資金もいるし、そもそも、この路線では大手開発会社にネームバリューで劣るだろう。従って、多く行き着くのは、ヒューザーと同様のコンセプトであろう。
マンション業界にはまったく疎いが、ヒューザーと同様のコンセプトを掲げている会社は存在するだろうと思う。
その会社が、ヒューザーと同様に自社のコンセプトを見誤り、さらに建設会社が開発会社に盲目的に追従し、そして、そこに姉歯2号が関与していれば、今回の構図は見事に再現されることになる。

「悪者探しはどうのこうの、あーだこーだ」と偉大なるイエスマンは宣ったが、今回のような構図が上記組み合わせ以外にも発覚するようだと、住宅監査業務を強化することしか手はないと思う。
以前にも書いたが、こうすることにより、建設着工や完工が遅れることになり、価格も上昇することになるだろうが、これは致し方ないことである。

先ほど「広いけど安い」というのは、住宅業界における重要なキーの一つと書いた。
これは、価格対性能が優れるという意味では、どの業界でも通用する事業成功のためのキーだろう。
誰もがこれを実現しようとするが、なかなかできない。
だからこそ、数少ない成功者のみが賞賛されるのだ。
そもそも事業成功のキーとは、そういうものであり、あんな男達には相応しくないものである。



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