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『寸胴鍋の秘密』
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たかが万引き、されど万引き
2005年10月06日 (木) 22:41 * 編集
以前、女のグループによる万引きについて触れたことがあったが、ヨーロッパでは店のスタッフによる万引きも多いという。

英国を拠点とする小売市場調査会社「Centre for Retail Research」の調査で5日、欧州で最も万引き被害が多い国は、英国であることが分かった。最も少なかったのは、スイスだった。
調査は欧州24カ国にある423の小売業者を対象に実施。
これによると英国では昨年1年間で、総額35億8000万ポンド(約7210億円)の商品が、国内の店頭などから盗まれていたという。被害総額は国内の小売総売上高の1.59%に相当する。
万引きのターゲットにされる商品はカミソリの刃が最も多く、以下、酒類、化粧用品などが続いた。
英国に続いて被害率が高かったのはフィンランドで同1.42%。ポルトガル、ギリシャがそれぞれ同1.41%で3位につけた。万引き被害が最少のスイスは、0.89%だった。
顧客による万引きが全体の48%、店のスタッフによるものが29%、納入者によるものが7%を占めた、という。欧州全体での万引き被害総額は、308億ユーロ(約4兆2300億円)に達していた。(ロイター) 

英国の1.59%という数字がどの程度のものなのか、日本のデータと比較しないとその嵩はよくわからない。
東京都のまとめたデータがあった。これによると、業種により差はあるが、年間総売上の割合でみると、1%前後の被害を受けている業種が多いという。
東京イコール日本にはならないし、調査の方法も違うのだろうから、単純に比較はできないが、ヨーロッパ最大の被害国である英国の1.59%という数字と最少のスイスの0.89%という数字からすると、日本の1%前後というのは妥当なところかもしれない。

ところで、この記事で驚くのは万引き犯人についてである。
店のスタッフによる万引きが3割もあるというのだ。
データがないので、はっきりは言えないが、日本もゼロとは言わないまでも、ここまでの数字にはならないはずだ。
大辞林で「万引き」を調べると、「客のふりをして、店から商品を盗むこと。また、その人」とある。「客のふりをして」とある。そもそも日本語の「万引き」には、店のスタッフによる行為は含まれていないのだ。

この記事で気になったことがある。それは、万引き対象の商品の第一位が、カミソリの刃ということだ。
これはどういうことか。小さくて見つかりにくいということは当然あるにしても、他にも小さな商品はたくさんある。なぜカミソリなのか。
ヨーロッパでは高いのだろうか。カミソリでも、使い捨てのものではなく、ブラウンの電動式の替刃なのだろうか。よく分からない。

ところで、上述の東京都の資料には、1%の数字の意味が記載してあった。
「年間1億円の売上がある書店では100万円の損失であり、この売上をカバーしようとすると、粗利益10%として1,000万円前後の売上増が必要である。1,000円の本を1万冊売らないとペイしない」

営業利益が1%程度をウロウロしている企業や業界では死活問題であり、一番の経営課題だろう。
万引きする側は、「たかが万引き」という意識であろうが、万引きされる側は「されど万引き」という事実である。
これは、どこの国でも変わらないのだろう。



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